保有個人データの開示請求等の事前の請求

保有個人データの開示等請求に関して,事前の請求について取り上げます。

事前の請求

 平成27年の個人情報保護法の改正により,保有個人データの開示(28条),訂正等(29条),利用停止等(30条)の請求について,訴えを提起できる請求権であることが明記されました。

 しかし,即,訴訟提起できるのではなく,本人は,裁判外で個人情報取扱事業者に対して,開示等の請求を行った後,2週間経過後又は事業者が請求を拒絶した場合に,初めて,訴訟提起することができます。

 保有個人データの開示等の請求については,当事者間で任意に解決するのが迅速で,負担も少なく望ましい在り方と考えられます。裁判上の請求が濫用的に行使され,適切に対応を行っている事業者に過度な負担が生じると,開示等請求の運用に支障が生じ,結果的に本人に不利益をもたらすことになります。

 そこで,当事者間の任意の解決を促し,濫用的な訴訟を防止するため,開示等の請求について訴訟提起をするには,まず,裁判外で請求を行わなければならないとしました。

個人情報保護法33条

1 本人は,第28条第1項,第29条第1項又は第30条1項若しくは第3項の規定による請求に係る訴えを提起しようとするときは,その訴えの被告となるべき者に対し,あらかじめ,当該請求を行い,かつ,その到達した日から2週間を経過した後でなければ,その訴えを提起することができない。ただし,当該訴えの被告となるべき者がその請求を拒んだときは,この限りではない。

2 前項の請求は,その請求が通常到達すべきでった時に,到達したものとみなす。

3 前2項の規定は,第28条1項,第29条第1項又は第30条第1項若しくは第3項の規定による請求に係る仮処分命令の申立てについて準用する。