給与が月給制の場合の残業代の計算方法について説明します。ポイントは1時間当たりの単価を計算する必要があるということです。

残業代の計算

 残業代の計算は,法律上,次のように計算することになっています。

 通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額×割増率(労基法37条1項)

 通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額は,労基法規則19条が規定しています。月給制の場合は,月給を所定労働時間で割った金額になります。

 以上を前提とすると,

 労働契約に基づく1時間当たりの単価×時間外労働時間×割増率

 が,残業代の計算式になります。

1時間当たりの単価

 月給制の場合,月によって所定労働時間が異なるのが通常です。その場合,1年間の平均所定労働時間数を計算しなければなりません。

 というのも,労基法規則19条は,月によって所定労働時間が異なる場合は,1年間の平均所定労働時間で割った金額が通常の労働時間又は労働日の賃金としているからです。

 1年間の平均所定労働時間数を計算する必要があるのですが,1年間については特に規定がありません。通常は,暦年で1月1日から12月31日までで計算することになります。会社が就業規則等で会計年度などを定めている場合は,年度によって計算することも考えられます。 

 会社や労働者ごとに,労働条件が異なるため,残業代請求は定型化できそうで,定型化することが難しい案件です。残業代の計算に技術的な困難性があるので,弁護士に相談してみては,いかかがでしょうか。